ひさびさのからくりモノの新作です。先日校了し、あとは5月頭の刷り上がりを待つだけの新刊のタイトルは『からくりの素(もと)』。その名の通り、これまで作ったからくりペーパークラフトや、これから作る新作のためのメカニズムのエッセンスだけを抜き出して、真っ白で四角い箱に閉じこめたモデルを10点収めました。言葉で説明するのはとっても難しいので、まずは書店向けに作ったチラシをご覧ください。
からくりの素・チラシ(pdf型式)
まだちょっと分かりにくいかな。では、中身をちょっとご紹介。
からくりの素・立ち読みページ
 メインとなるからくりの展開図は、カムやクランクのバリエーションを含め、以下の10点が収められています。それぞれどんな動きをするか想像できるでしょうか。
 例えば、クランクにリンクを1本付け足した「クランクB」は、こんな感じで動きます。「ためらう男」の足の動きに似ていますかね。応用の仕方がいまだに思い浮かばない「ゼネバストップ」なんてメカニズムも収録しました。

 この本のアイデア、実はずいぶん昔から持っていたものです。ハードディスクの中の「からくり本」と名付けたスーツケースの中の一番古いファイルを見てみると、なんと2002年の2月。5年がかりでようやく完成です。でもよーく見るとファイルの日付が2年くらい空いてたりするんですよね。締め切り仕事の合間を縫っての亀の歩みのような作業で、今回のタイミングを逃していたらあと3年くらい延びるところでした。
 
 そんなワケで、そこそこ思い入れも詰まったこの本、これまでになく大勢の方のご協力をいただいたことでもありますし、そこそこ売れるとありがたいなぁと思っています。展開図含めて94ページという、これまでにないボリュームということもあって、お値段はちょっと高めの1900円+税となってしまいましたが、1日1点作っても10日は遊べるこの本、どうぞよろしくお願いいたします。
 「改造しようと思ったら失敗しちゃったんだけどもう1冊買うのはキツイ。」とか、「授業で生徒に作らせたいんだけど、一人2000円近くは出せない。」という方のために、心憎い気配りというか商売モードというか、1モデル200円の単品キット販売もしています。これに関しては本誌をご覧くださいませ。
   

 さて最後にこっそり恒例の先行予約特典です。2007年4月30日までに、紙工房へのメールまたはファックスでお申し込みをいただいた方には、送料390円のうち385円を紙工房が負担、消費税込みの2000円ポッキリで、書店に出回る一足お先に『からくりの素』をお届けします。さらに先着10名の方には、ペーパークラフトファン垂涎の幻の文具「三菱鉛筆株式会社特性・最初からインクの入っていないボールペン」も同封しますね。お申し込み方法などは「作品販売」のページを御覧ください。

追記(2007.4.20)
おかげさまでボールペンプレゼントは定員に達しました。ありがとうございました。紙工房からの発送は4月28日頃、一般書店に並ぶのはゴールデンウィーク明けになりそうです。