昨年の秋にお話をいただき、じっくりじっくり進んでいた企画の一発目がとうとう完成しました。物語に登場する建築物を、読み終わった後に作って自分の部屋に飾れる、ほるぷ出版「ペーパークラフトのおまけ付 おうちの絵本」シリーズの第一弾です。なんでこれまでなかったかなー、こんな絵本。企画の概要を聞いて目からウロコ、すぐに飛びつきましたよ。
 シリーズ1作目は、長谷川直子さん作の「マーブルひめのりっぱなおしろ」です。もちろんその『りっぱなおしろ』のペーパークラフトがついてるんですが、あんまり話すとネタバレになってしまうのでこれ以上は申せません。A4サイズ変形の展開図が抜き・折り済みで4枚分が綴じ込まれ、のりさえ準備すれば簡単に組み立てることができます。もちろんメインの絵本は充実の24ページ。これで1365円なんですから、厚紙4枚に展開図だけ刷って840円で売ってるこっちの身にもなって欲しいものです(自分でふっておきながらマジメにフォローしておきますと、これはロットの問題なのです。印刷部数が増えれば、それだけ1点あたりのコストは減るのです。みなさん今後ともごひいきのほどを)。
 完成した物語と絵に合わせてペーパークラフトを作ればいいのかなと、勝手に思いこんでいた僕の予想に反して、絵本をつくる比較的早い段階から打ち合わせに参加させていただきました。絵本作家の方たちとお会いして、お互い未知の分野に触発され、物語のプロットやラフスケッチからペーパークラフトのアイデアを提案したり、試作品を見て今度は物語自体がガラリと変わったり、外野気分で無責任に提案したプロットが真剣に討論されたり、毎回毎回ほんとうに楽しくて刺激的な打ち合わせでした。第2弾は入稿直前で、早ければ来月にでも出版の予定。ただいま第3弾に取り組んでいます。
 自分自身の本ではあんまりこんなこと言わないようにしているつもりですが、この絵本のシリーズはそこそこ売れて、是非ともどんどん続いてもらいたいものだと思っています。絵本ファンの皆さん、ペーパークラフトファンの皆さん、どうぞよろしくお願いします。
ほるぷ出版のホームページからもお買い求めいただけます。→