あけましておめでとう

 えー、2001年にちなんでこんな年賀状を作ってみました。ちょっと紙が堅いけど、組み立てると右の写真のようになります。なんでこれが2001年なのかは誰が見ても一目瞭然、と思いこんでいたのですが、『年賀状ありがとうございました。んで、あれはいったい何?』という問い合わせのメールがさっそく何通か届いています。うーん、世代の差を感じるぜ。
 自分で言った冗談のどこが面白いのかを解説するようでちょっと気がひけますが、作ったからには説明しておきましょう。
 ぼくが生まれた1960年代に、20世紀最高にして究極のSF映画が公開されました。スターウォーズでもエイリアンでも、ましてやジュラシックパークでもありませんよ。あ、リングでもないですから。『2001年宇宙の旅』という映画です。原作はアーサー・C・クラーク、監督はスタンリー・キューブリックです。当時乳児だったぼくはさすがに封切り時には見られませんでしたが、中学生の時田舎の映画館でリバイバルを見て、わけわかんないながらも、これはエライものを見てしまったとザワザワとした感覚を憶えた記憶があります。すぐに原作を読んで、もう一回見にいきました。
 その映画に出てくる宇宙船がこれ、ディスカバリー号です。精子の形をモチーフにデザインされたそうです。映画を見ればわかりますが卵子にあたるのが木星、この二つがランデブーした時にいったい何が生まれるのかは、見てのお楽しみです。余談ですが、キューブリック監督はこの映画を作る際に、デザイン担当として、当時鉄腕アトムでブイブイいわせていた手塚治虫大先生に声をかけたそうです。スケジュールの都合で断ったそうですが、さすが我らが神様、でも手塚治虫がデザインしてたらちょっと違った映画になってたかな。
 今回モデルを作るにあたって久しぶりにビデオを見直しました。惑星の画像は書きわり、特撮シーンは合成、お猿さんは着ぐるみだと、知識として知っているから分かりますが、少なくともビデオで見る限りは、最新のSFXを駆使した近ごろの映画と較べても何ら遜色はありませんでした。ファントムメナス作ってる場合じゃないぞ、ジョージ・ルーカス、と思いましたね。

 印刷屋の都合で1000枚も刷ってしまいましたが、友達の少ない僕の手元にはまだまだ在庫が残っています。当分の間、通信販売のオーダーをいただいた方へのおまけとして使おうと思っていますけど、掲示板やメールでやりとりしている方で、もし欲しい方がいらしたら住所教えてください。こんなものでよかったら送ります。

 最後に。こういう著作権関係がやかましそうなものは、事前に許可を得ておくべきなのは重々承知なのですが、あいにくクラーク君とキューブリック君の電話番号がわからなかったので、今回は無断で使わせていただきました。ごめんなさい、訴えないでください。間違ってもアメリカ人には見せないようにお願いします。