道具

●鉄筆

 紙に折り筋を付けるために用います。大きめの画材店で手にはいりますが、インクの切れたボールペンや芯を出さないシャープペンシルなどで代用することもできます。カッターの刃の背を使う方も多いようですが、折り目がきたなくなるのであまりおすすめしません。大手の手芸店では、布地や皮革に筋をつける用途で「ステイラス」という名称で販売されているそうです。

●定規

●台紙
 鉄筆を使う際に紙の下にしきます。特に専用のものは販売されていませんので、厚めのボール紙や雑誌など、適度に柔らかいものを使います。雑誌を使う場合はインクが紙に移ってしまうことがあるので注意してください。

テクニック

●筋押し
 鉛筆やカッターを使うのと全く同じように、定規をあて鉄筆で折り筋の指定線の上をなぞって行きます。紙の厚さにしたがって、力の入れ具合、なぞる回数を調整してください。
 ちょっと面倒ですが、紙の裏側から筋押しをすると紙の表面が傷つくことがなく、角の仕上がりがきれいになります。

●ハーフカット
 鉄筆の替わりにカッターを用い、紙の厚さの半分まで切れ目を入れる技法です。当然のことながら力を入れすぎると紙が切れてしまうので、微妙な力加減が要求されます。ハーフカットによる折り目は、大変正確でシャープなものになります。この場合、折り目を入れた面が必ず表(山折りのみ)になります。

●山折り・谷折り
 筋押しをした折り目が、山の頂のように外に向かうものを山折り、谷底のように内に向かうものを谷折りと呼びます(当たり前ですね)。ちなみに英語でもそれぞれ MOUNTAIN FOLD (HILL FOLD),VALLEY FOLD といいます。
 一つの部品の折り曲げ箇所は、のり付けに移る前に、すべて充分に折りくせをつけてしまいましょう。

●曲線で折る
 市販のペーパークラフトではまず出てきませんが、折り筋は直線とは限りません。アール定規を使って曲線で折り筋を入れてみると、驚くほど有機的な形をつくることができます。市販のパッケージなどで時々見かけます。オリジナルで作品を作る場合に試してみてはどうでしょうか。